Uni-ssentials by TDS New Balance
ジェンダーニュートラルなコレクションコンセプトを表現するインスタレーションデザイン
坂本拓也ATELIER WRITE

応募作品を空間デザイン的視点で語りつくしてください
ニューバランスが展開するライフスタイルブランド「TOKYO DESIGN STUDIO New Balance」による「Uni-ssentials by TDS」カプセルコレクションのためのディスプレイ。「Uni-ssentials by TDS」は、ジェンダーニュートラルの本質の探求を試みるアパレルコレクション。アパレルは、メンズ・レディースの区別なくひとつの規格でサイズ展開され、各アイテム/各サイズで最適な着丈や身幅で着用できるようにサイズピッチが調整されている。そこで、個々のアイテムの特徴というよりも各サイズ間の大幅な変化(サイズピッチ)に着目し、多様な体型に寄り添うコレクションの試みを表現しようと考えた。具体的には、サイズ違いの商品を同時に陳列し、それらの裾を結んだ線に合わせて什器を傾け、性差のないサイズ展開による幅広い丈の変化を強調した。
豊富なコレクション群が一目瞭然で、性差を意識せず商品が手に取り易いことも本計画の利点である。


今回の受賞作品は全て期間限定のディスプレイの為、現存しておりません。

サイズ違いの商品を同時に陳列。裾を結んだ線に合わせて什器を傾け、丈の変化を強調。
@doverstreetmarketginza
T-HOUSE New Balance
@newbalance_t_house
阪急うめだ本店
https://www.hankyu-dept.co.jp/
Question01
受賞作品の最後のピース(ジグソーパズルを仕上げるに例えて)はどこでしたか?
コレクションの商品たち。デザインの端緒となるピースであり、最終的なインスタレーションの主役でもあります。商品がハマり、引き立つ空間になっているかどうか、常に省みながらデザインするようにしています。
Question02
空間デザインの仕事の中で、一番好きな事は?
アイデアを周りの人たちと共有し、具現化していく過程。また、クライアントとの関わりの中でさまざまな世界に触れ、知見を得られること。
Question03
空間デザインの仕事の中で、一番苦労する事は?
コンセプトメイキング。プロジェクトの質を決定づけるプロセスと捉え、重きをおいています。デザイナーの真価がもっとも発揮される部分だとも感じています。
Question04
クライアントとのやり取りで印象的に残っている言葉や事はありますか?
複数シーズン・会場でのご依頼で、それぞれ大元の方向性を踏襲しつつも変化を求められたことが印象に残っています。実践したデザインの構造や素材を都度見直し、回数を重ねても新鮮さが感じられ期待が高まっていくよう意識し応えました。
Question05
空間デザインの多様性について一言
求められるニーズが多様化し、デザインで解決すべき課題も増えていると感じます。複雑な条件の最大公約数となるような、包括的な提案を心がけています。
Question06
空間デザイナーを目指す人へのメッセージ
今自分が惹かれるものを正直につきつめてみたらよいと思います。
PROFILE
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坂本拓也
ATELIER WRITE
1987年東京生まれ。
早稲田大学大学院建築学専攻修了。
日本設計、スキーマ建築計画に勤務の後、
2019年ATELIER WRITE設立。
その場所の可能性やさまざまな素材の特性を引き出しながら、利用者の体験を意識した空間設計を行う。一級建築士。